今月、2か月半にわたる授業伴走を終えた。この2か月半で、何を得たのかふり返ってみる。
「授業伴走」とは、授業者(ランナー)を互いに見る、見せる、語り合うことで、仲間で支え合いながら、設けられた期間、走りきること。
学校の仕事だけでも忙しいところを、授業伴走などしたら、さらに負担を増やすだけではと思う方は、ぜひ、重い腰を上げてやってみてほしい。
知らなかったことを学べること
実は、わたしは、フォーマンセルに乗り気ではなかった。発表する授業のプレッシャー、たくさんの行事など、自分が疲弊することが目に見えていたからだ。(F:授業伴走の仲間 T:わたし)
仕事から帰り、大急ぎで夕飯をかき込み、Zoomを開く。
F:「こんばんはー。あれー、てんさん、疲れてますね。」
T:「はい、疲れています…。」
チームリーダーから、問いの型についての学習会が始まる。自分が意識してこなかった問いにも、パターンがあるのか。へえ、知らなかったな。
こうして、まだよく分かっていないけれど、新しく知れたということが、何だか嬉しい。そうして、一時間後。
F:「てんさんが元気になってる!」
T:「みなさんとお話できて楽しかったです。」
F:「よかった、このことが、何よりも嬉しい!」
自分でも驚きだが、人は、学べると元気になるらしい。進化したと実感できるからだろうか。そして、いっしょに喜んでくれる仲間がいるということが、嬉しい。
「んんー?何だー?」
その日は、わたしは、近々しようと思っていた授業について、相談しようと考えて、仲間に模擬授業を受けてもらった。以下のような感じで進めた。
T:「まちづくりという言葉を、聞いたことがありますか?まちをもっと住みやすい所にしていくことがまちづくりです。」
「じゃあ、みんなは、どんなまちが住みやすいまちだと思う?」
「この駅、行ったことある人?」
「何市にある?」
「で、中にはちょっと変わった物がありました。(漆器のオブジェが付いた駅構内の柱を見せて)これは、何だと思う?」
F:「んんー?何だー?」
F:「えー、もうちょっと大きく見せてもらえませんか?」
T:「…降参しますか?」
F:「まだ。」(いろいろ、駅にあった物を見せて尋ねていった。)
…模擬授業の後。
F:「いや~、さっきの、よくトキって分かりましたね。」
F:「駅長さんがどうしてこんなにすごい物を並べているのかを子どもたちに考えさせるのも面白いかもね。」
F:「なるほど、駅のオブジェから入るか!よく思いつきましたね。僕が見た授業で、駅のオブジェから入る授業、こんなのもありました…(実践例を見せる)」
T:「まちづくりの単元のオリエンテーションなので、まちの顔である市役所か駅を当たるのはどうかと考えたんです。」
自分がした授業で、仲間が、盛り上がっている!わたしのテンションも上がる。
…Zoomを閉じた後。
Lineにメッセージが入る。
F:「(その市の特産品なら)まだある!」
F:「工芸品とはどんなものか分かっていなかったので、気になって調べました。よかったら(リンクを)どうぞ。」
事後も、仲間が、盛り上がっている!自分がしたことは、学びに向かう力を刺激できるかもしれないってこと?…心もとなかった授業について相談したら面白がってくれる仲間がいて、元気になった!
そして、いただいたアドバイスをもとに修正し、子どもたちの前でも、ワクワクしながら自信をもって授業することができた。大人たちほどの盛り上がりはなかったものの、楽しそうにオブジェのスライドを見てくれた。
最後に
自分の授業を動画で見るということは、初任者研修以来、ほとんどしていない。自分一人では、「授業が終わる10分前にノートを開いている」「指示が矢継ぎ早で、子どもたちが何をするか把握していない」と、苦々しい思いに落ち込んでゆきそうだ。しかし、授業伴走では、仲間がいる。人は、人から力をもらう。新しいことを学べること、前向きなフィードバックを得ること、そこから、元気になって、子どもたちに笑顔で向き合える。
この2か月半、忙しかったけれど、楽しかった。
フォーマンセル社会のケンタロウさん、Chieさん、ありがとうございました!
