
1.7人の学級だからこその課題
和歌山県では、複式学級や少人数の学級が増えてきている。地方へ行けば行くほど、10人以下の学級も多い。そんな少人数のクラスでは、意見をよくいう子どもの考えに引っ張られたり、偏ったりすることが多い。そうなると深い学びはむずかしい。そのため、全員が学びに参加できるようにするにはと考え、授業を実践してきた。その中でも授業で大切にしてきたことは、子ども同士で対話することである。7人だから対話ができないのではない。むしろ、7人だからこそ、子供たちの濃密な対話を生み出すことができるのではないかと考えた。そこで、子供の対話を促すために、まずは教室の環境を整えた。一律一斉型で黒板に向かった机の配置ではなく、いつでも話し合いができるように互いの机を囲む配置にした。それから、教師である私自身も八人目としてトークに参加するようにした。子供たち、そして教師が本気になって対話する状況が次第に生まれるようになった。
2授業の実践例(4年「ごんぎつね」)
ごんのつぐないについて考えた時の授業では、まず、ごんの気持ち・行動・兵十について整理した後、どんなことが考えられるかを7人全員で話し合いをした。はじめは、ごんの行動だけに注目して考えていたのが、兵十や加助という違う視点からつぐないについて考え、「ごん自身は、悪いことをしたつぐないの気持ちはあるが、加助の一言でやる気は無くなった」という結論を出すことができた。ごんから捉える読みからごんを含めた登場人物同士の関係を踏まえた読みに変化したのである。子どもたちの対話を中心とした授業をしていくと子どもたちは、次のように変化をするようになる。
・何か自分の考えを伝えれば、質問や付け足しをしてくれる。
・考えが同じでも、他に考えられることはないかなと協力しながら考えられるようになる。
また、楽しんでトークをして、課題解決する姿が見られるようになり、みんなで考えたいという声も聞けるようになった。少人数だからこそ、トーク(対話)をすることで、クラス全体の考えをしっかり聞きあい、考えが深まる授業になってくる。ただし、今は、楽しいで終わっているので、子どもたちだけで議論できるようにすることが課題である。
