2年生│体育│クロスボーナスゲーム

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はじめに――「深い学び」とは何か

授業てらす体育チーム、東京都のなおやです。今回は、私が2年生を担任する中で開発した「クロスボーナスゲーム」の実践について報告させていただきます。

体育授業における「深い学び」とは何か。学習指導要領には様々なことが書かれていますが、私なりに考えた答えは、「学びが授業の枠を超えている姿」です。

休み時間にやりたい、もう一度やりたい、体育授業以外でブームになっている。そんな子どもたちの姿こそが、体育授業での深い学びだと捉えています。実際に、子どもたちの振り返りには「家でも練習したい」「お家でもやってみたいな」という言葉が出てきました。

「クロスボーナスゲーム」とは

今回開発した教材は、コートごとにルールが違い、自分に合ったルールを選択して、その場にいる子どもたちと一緒に遊ぶ運動遊びです。

ただゲームをするだけではなく、教師が与えたルールではなく、ルールを子どもたちが自分たちに合ったものに工夫していくことを大切にしました。

そして、ルールを守ることが全員が楽しむことにつながる。そんな道徳的な学びにもつながることを意識しています。

世の中では大人でもルールを守れないことがありますが、ルールを守ることの大切さを子どもたちに伝えたいという思いがありました。

授業の実際

ボールを相手コートに落とすと得点が入るというシンプルなルールですが、コートごとにボールの数や広さなどが異なります。得点が入るという楽しさを多く味わえるように設計しました。

体験を通して子どもたちが理解を深め、チーム分けも1ターン時間ごとに変わり、コートごとにもルールが違う。普段の休み時間の延長で、体育授業だけれども楽しみながら運動遊びとして楽しむ姿がありました。

私自身は「こういうルールがいいよ」と引っ張るのではなく、ファシリテーターとして子どもたちを支えることを意識しました。

子どもたちの変化

授業を重ねる中で、子どもたちから「こっちの方が点が僕は取れたな」「こっちの作戦の方がうまくいったな」という声が生まれてきました。そして「またもう一度やりたい」「お楽しみ会でもやりたいな」という授業外での学びも広がっていきました。

成果としては、主体的に、意欲的に学ぶ姿が多く見られたことです。子どもたちの内発的な学びを引き出す教材となったことを嬉しく思っています。

実践の課題と今後の展望

一方で、課題も見えてきました。成果のところにも書いたのですが、作戦や攻め方とルールが重複していたため、教材としてルールに焦点化した教材にしておけばよかったというのが、単元構成での反省点です。

この実践を「みんなの教育技術」さんや授業てらすで共有させていただいたことで、不登校傾向にあった子どもたちが実際に登校するようになったという報告が2件寄せられました。体育授業の可能性をすごく感じることができたことが、今回の大きな成果だと思っています。

私の答えとしては、学習指導要領には「ルールを選択する」と書かれていますが、単元名としては「みんなが楽しめるルールを考える」という形にしています。自分もそうですが、みんなが楽しめることを目指しています。

別の先生からは「ルールがあるからこそ、その外側の新しいやりたいことが生まれる実践になっている」「子どもたちの学びの姿から、ボトムアップ的にカリキュラム全体を作っていく視点が大切」といった深い気づきをいただきました。

さらに議論は広がり、オランダの体育教育との比較や、AI時代における身体性・コミュニケーションの重要性にまで発展しました。「情報と知識が民主化される時代だからこそ、体育で培われる身体性やコミュニケーション能力が重要になる」という視点は、私自身も大いに刺激を受けました。

おわりに――全国の先生方へ

体育授業には無限の可能性があります。子どもたちが「もっとやりたい!」と目を輝かせる瞬間を、私たち教師はもっと増やしていけるはずです。

そのためには、自分の実践を言語化し、仲間と語り合い、磨きをかけていくことが大切だと感じています。完璧な実践である必要はありません。私自身も課題を抱えながら、日々試行錯誤しています。

ぜひ、一緒に学び合いませんか?

皆さんとお会いできることを楽しみにしています。


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