7の段 指導案|2年かけ算(九九をつくろう)の単元計画・本時の発問・板書・ワークシート【東京書籍】

「7の段の指導案を書かなくちゃいけない」「唱えるだけの練習になって、7の段だけなかなか覚えられない子がいる」「九九の授業でも、子どもが考えて話し合える時間にしたい」。2年生の算数を担当する先生から、よく聞く悩みです。

この記事では、東京書籍2年下の単元「九九をつくろう」から、7の段の指導案を子どもが主体的に話し合う授業を軸にまとめました。教材研究のポイント、単元計画、本時(7の段のつくり方)の展開と板書例、そのまま使えるワークシート、つまずきやすい九九への手立て、先生たちの実践を紹介します。

アレイ図のプリントに線を引きながらかけ算の考えを話し合う2年生
この記事でわかること

  • 7の段の教材研究のポイント(4つのつくり方と、つまずきやすい理由)
  • 単元の目標と評価規準
  • 単元計画(全17時間)と、7の段の3時間の流れ
  • 本時(7の段のつくり方)の指導案と板書例、ワークシート
  • 唱えにくい九九への手立てと、先生たちの実践例

この記事は、全国の小学校教員が実践を学び合うオンラインコミュニティ「授業てらす」が、公開されている指導案や先生たちの実践をもとに編集しています(2026年10月時点)。

目次

7の段の教材研究

2年下の「九九をつくろう」では、6・7・8・9・1の段を、子ども自身が既習のきまりを使ってつくっていきます。7の段は、6の段の次に学ぶ段です。6の段で見つけたつくり方が7の段でも使えるかを確かめることで、きまりを使えば、どの段でも自分でつくれるという実感につながります。

7×6 の答えを見つける4つのつくり方

どれも、前の単元や6の段で使ったきまりです

7ずつふえる 7×5=35 に 7 をたして 42
ポイント:かける数が1ふえると、答えは7ふえる
入れかえる
(交換法則)
6×7 と同じだから 42
ポイント:6の段で学んだ答えがそのまま使える
2つに分ける
(分配法則)
5×6=30 と 2×6=12 をあわせて 42
ポイント:7を「5と2」に分けると、得意な段が使える
半分ずつ 7×3=21 が2つ分で 42
ポイント:かける数を分けて考える
話し合いの軸は「どのつくり方なら、7の段でも使える?」

この単元のいちばんの話し合いどころは、「7×6の答え、どうやったら見つけられる?」という場面です。子どもがアレイ図(●を縦横に並べた図)に線を引いて分けたり、6の段の答えを思い出したりして、いろいろなつくり方が出てきます。

7の段は、九九の中でも覚えにくい段です。「しちく ろくじゅうさん」「しちは ごじゅうろく」など唱えにくい言葉が多く、生活の中で7ずつ数える場面も少ないためです。唱えるだけで覚えようとせず、忘れたときに自分で答えをつくり直せるようにしておくことが大切です。

1年生の算数はひきざん(くり下がり)指導案、算数の教材研究の進め方は算数の教材研究の仕方で紹介しています。

3年生の算数は、分数 指導案(1mをこえる長さ)へ続きます。

単元の目標と評価規準

学習指導要領(第2学年「A 数と計算」)の内容をもとに、目標と評価規準を次のように設定します。

観点 評価規準(例)
知識・技能 乗法九九と、交換法則などの乗法の性質を理解し、九九を確実に唱えたり、使ったりすることができる。
思考・判断・表現 数量の関係に着目し、乗法の性質やきまりを使って九九のつくり方を考え、図や式、言葉で説明している。
主体的に学習に
取り組む態度
既習の九九のつくり方をもとに、進んで新しい段をつくろうとし、きまりを使うよさに気づいている。

※学習指導要領 算数 第2学年「A 数と計算」(3) をもとにした例です。

単元計画(全17時間)

公開されている指導案では、東京書籍2年下「九九をつくろう」を全17時間で計画し、6の段と7の段にそれぞれ3時間ずつあてている例があります。7の段は「つくる → 唱える → 使う」の3時間で進めます。時数は学校の年間指導計画と指導書で確認してください。

時 主な学習活動 子どもが話す工夫
1〜3時 6の段のつくり方を考え、唱え、使う 「どのつくり方を使った?」をネームプレートで示して話す
4時
(本時)
7の段のつくり方を考える 「6の段のつくり方は、7の段でも使える?」を話し合う
5時 7の段を唱える練習をし、アレイ図できまりを確かめる 唱えにくい九九を見つけ、覚え方を出し合う
6時 7の段を使って問題を解く 友達の問題を聞いて、式に表す
7〜11時 8の段・9の段・1の段をつくる 「7の段と同じ方法でつくれる?」と見通しを話す
12〜13時 九九表からきまりを見つける 見つけたきまりを友達に説明する
14〜15時 「倍」の考え方、九九を使ってものの数を求める 図に考えを書き、ちがう子が説明する
16〜17時 学習をまとめ、ふり返る 「はじめは〜だったけど、いまは〜」と伝える
6の段でいろいろなつくり方を出し合っておくと、7の段の時間に子どもが自分から「6の段と同じようにやってみよう」と動き出せます。

本時の指導案(7の段のつくり方)

本時は、7の段の1時間目です。7×1〜7×3を全員で確かめたあと、「7×6の答えを、自分のやり方で見つけよう」と投げかけます。答えを出すことより、どのきまりを使ったかを説明し合うことを大切にします。

  • 本時の目標:乗法のきまりを使って7の段の九九のつくり方を考え、図や式を使って説明する。
  • めあて(子どもの言葉で):7の段の九九を、じぶんで つくろう。
  • 問題の例:1しゅうかんは7日です。6しゅうかんでは、なん日ですか。
段階 学習活動と主な発問 予想される子どもの反応 留意点・話す工夫
導入
(8分)
①カレンダーを見て、7×1〜7×3の答えを確かめる。
発問:6の段は、どうやってつくった?
「6ずつふえた」「入れかえた」「2の段と4の段をあわせた」 6の段のつくり方の掲示を見えるところに貼っておく。
展開1
(12分)
②7×6の答えを、自分のやり方で見つける。
発問:6の段のつくり方は、7の段でも使えるかな?
「7ずつたしていく」「6×7と同じ」「5×6と2×6をあわせる」 アレイ図のプリントを配り、線を引いて分けてよいことを伝える。1つずつ数えている子には、7のまとまりを囲ませる。
展開2
(17分)
③ペア → 全体で説明し合う。
発問:どのきまりを使ったの? 図のどこを見れば分かる?
「7を5と2に分けたら、5の段と2の段が使えた」「入れかえると、知っている九九になる」 図をかいた子とはちがう子に説明させる。つくり方ごとにネームプレートを貼り、どれも答えが42になることを確かめる。
まとめ
(8分)
④7の段を7×9までつくり、表にまとめる。
⑤ふり返りを書く。
「7の段も、6の段と同じきまりでつくれた」「7ずつふえている」 表の横に「+7」の矢印をかき、7ずつふえることを見えるようにする。

板書の例

7の段の九九を、じぶんで つくろう
もんだい
  • 1しゅうかん 7日
  • 6しゅうかんで なん日?
  • しき 7×6
6の段の つくり方は つかえる?
みんなの つくり方
7ずつ たす
入れかえる 6×7
5×6 と 2×6
(アレイ図・ネームプレート)
7の段
  • 7×1=7
  • 7×2=14
  • 7×3=21
  • …
  • 7×6=42
7ずつ ふえる

板書では、左に問題と「6の段のつくり方は使える?」という問い、真ん中に子どものつくり方、右に7の段の表を書きます。真ん中のつくり方は、どれも答えが42になることを確かめてから、「どのきまりでもつくれる」とまとめます。

ワークシート

本時で使えるワークシートです。7×6のアレイ図に線を引いて分けながら考え、7の段の表を完成させられるようにしています。印刷してそのまま使えます(A4)。

2年かけ算 7の段のワークシート。問題と式、7×6のアレイ図、使ったきまり、7の段の表、ふり返りの欄がある

ワークシートを開く(A4・印刷用)

5時:唱えにくい九九を話し合う

7の段の2時間目は、唱える練習の時間です。ただ何度も唱えるのではなく、「7の段で、いちばん言いにくい九九はどれ?」と聞いてみましょう。子どもからは、次のような九九がよく挙がります。

言いにくい九九 覚え直しのヒント(子どもから出させたい考え)
7×7=49
しちしち しじゅうく
7×6=42 に7をたすと49。「しち」が2回続くので、ゆっくり言う。
7×8=56
しちは ごじゅうろく
8×7と同じ答え。5・6・7・8と数字が並んでいる(56=7×8)。
7×9=63
しちく ろくじゅうさん
9×7と同じ答え。7×10=70から7をひいても63。

覚え方を出し合ったあとは、九九表やアレイ図で「入れかえても答えは同じ」ことを確かめます。7の段のうち、新しく覚えるのは7×7・7×8・7×9の3つだけで、ほかは前に学んだ段の答えと同じだと気づくと、子どもの気持ちがぐっと楽になります。

2年生が主体的に話し合う5つの工夫

16の段のつくり方を掲示しておく前の段で使ったきまりが見えると、「同じようにできるかな?」と子どもが自分から試し始めます。
2あえて7×6から聞く7×1から順につくると、7ずつたす方法しか出にくくなります。途中の7×6を聞くと、いろいろなつくり方が出てきます。
3アレイ図に線を引かせる●の図を自由に分けると、分配法則の考えが自然に出てきます。図があると、2年生でも説明しやすくなります。
4図をかいた子とちがう子に説明させる友達の図を読み取って説明すると、聞いている子も考えに参加できます。
5「どれがはやい?」でくらべるいろいろな考えを出して終わらず、「この九九ならどのつくり方がはやい?」と選ばせると、きまりを使うよさが分かります。
使える話型
「ぼくは、〜のきまりを使いました。わけは、〜だからです。」
「〇〇さんの図は、ここで分けているから〜」

つまずきやすいポイントと手立て

つまずき 手立て
7×7・7×8・7×9が覚えられない 入れかえれば前の段で学んだ答えと同じことを確かめ、新しく覚えるのは3つだけだと伝える。忘れたら、1つ前の答えに7をたして求め直す。
「1つ分」と「いくつ分」が分からない 図の1つ分(7のまとまり)を丸で囲み、いくつあるかを数えさせる。
図を1つずつ数えてしまう アレイ図に線を引いて、知っている段に分けられないかを問いかける。
唱えるのに時間がかかる 1日5分ほど、「唱える・書く・使う」を短く組み合わせて練習する。タイムを競わせない。

先生たちの実践例3選

実践1|7の段を「つくる・唱える・使う」の3時間で進める(岩手県の小学校)

岩手県立総合教育センターで公開されている千田陽介先生の指導案(東京書籍、全17時間)では、6の段と7の段にそれぞれ3時間をあてています。7の段の1時間目は、累加、乗数と積の関係、交換法則・分配法則などの既習を使ってつくり方を考え、2時間目は唱え方の練習とアレイ図での確かめ、3時間目は7の段を使った問題解決です。図の1つ分を丸で囲み、いくつあるかを意識させる支援も示されています。

まねするなら
7の段の1時間目は「つくる」だけに集中し、唱える練習は次の時間にまわしてみましょう。

実践2|アレイ図で7×4を分けて考える(東京都港区立麻布小学校)

麻布小学校で公開されている「かけ算(2)」の授業記録では、6の段の1時間目に組体操のピラミッドを題材にして6×3を求め、子どもの考えをくらべています。ピラミッドの形の図をかいていた子が、当てはめ問題ではアレイ図をかき、7×4を分けて考えられるようになった変容が紹介されています。講評では、答えを出したあとに「もっと簡単に求めるには?」と問いかけることの大切さが述べられています。

実践3|つくり方をネームプレートで選び、操作して説明する(福島県郡山市の小学校)

郡山市の小学校の学校通信で紹介されている6の段の授業では、4の段のつくり方を思い出したあと、子どもが自分で選んだつくり方にネームプレートを貼り、ブロックやおはじきで確かめながら説明し合っています。「6ずつふえる」「入れかえる」「2の段と4の段をたす」などの考えが出ており、7の段でもそのまま使える進め方です。

黒板の前で子どもの発表を笑顔で聞く先生と2年生の子どもたち

よくある質問

Q. 7の段がなかなか覚えられない子には、どうすればいいですか?

A. 入れかえると前の段で学んだ答えと同じになることを確かめ、新しく覚えるのは7×7・7×8・7×9の3つだけだと伝えましょう。忘れたときは、1つ前の答えに7をたして求め直せるようにしておくと安心です。

Q. 7の段は何時間扱いが多いですか?

A. 公開されている指導案では、つくり方・唱え方・活用の3時間で計画している例があります。学校の年間指導計画と、教科書会社の指導書で時数を確認してください。

Q. アレイ図とは何ですか?

A. ●を縦と横にきれいに並べた図です。縦に7こ、横に6列並べると7×6を表せます。線を引いて分けると「5×6と2×6」のように考えられるので、交換法則や分配法則を目で見て確かめられます。

Q. 先に唱えて覚えさせたほうが早いのではないですか?

A. 唱えて覚えることも大切ですが、つくり方を知らないまま覚えると、忘れたときに自分で答えを出せません。先に自分でつくり、そのあとで唱える練習をすると、忘れても求め直せる力がつきます。

参考にした情報

授業てらすの授業の様子
全国の小学校教員が学ぶオンラインコミュニティ

授業てらすで学ぶ先生が、増えています。

3年間で、のべ1000名を超える先生が学んできた授業てらす。今も全国515名の先生が、授業動画やセミナー、教科チームで学び合っています。まずは中をのぞいてみませんか。

プロ講師のセミナー100本以上教科チームで語り合える自分の授業を見てもらえる

月額2,200円。DMMオンラインサロンから入会できます。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次