道徳|教材研究で変わる!子どもが語り出す道徳授業

道徳授業の教材研究|子どもの声が響く授業をつくる3つの視点

道徳の授業で、子どもがなかなか話さない。

そんな悩みを解決する鍵は、発問の技術だけではありません。授業前の教材研究で、内容項目・教材・子どもの姿をどれだけ丁寧に見取るかが大切です。

この記事では、授業てらす「チーム算数 なお先生」の実践発表をもとに、子どもの声が響く道徳授業をつくる教材研究のポイントを紹介します。

目次

道徳授業で大切にしたいこと

なお先生が大切にしているのは、安心して話せる学級づくりです。

道徳は、正解を当てる時間ではありません。子どもが自分の考えを出し、友達の考えにふれながら、価値について考えを深める時間です。

安心して話せる教室

自分の考えを出す → 友達と比べる → もう一度考える

教材研究のポイントは3つ

1
内容項目を読む
2
教材を比較で読む
3
問い返しを準備する

1 内容項目を読む

まず行うのは、学習指導要領に示された内容項目を読むことです。

なお先生は、読んでいて気になった言葉に線を引きます。そして、「これは子どもにとって分かる言葉だろうか」と考えます。

例:公正、公平、社会正義

「正義」とは何か。

「人に流される」とは、子どもの生活でどんな場面か。

「相手の気持ちを考える」とは、具体的にどんな姿か。

このように、内容項目の言葉を子どもの生活に引き寄せて考えることで、授業の中心が見えてきます。

2 教材を「比較」で読む

次に、教材を読みます。

ここで大切なのが、登場人物や考え方の違いを見つけることです。

視点 見るポイント
登場人物の違い 誰と誰の考えが対立しているか。
行動の違い 同じ場面で、どんな判断の違いがあるか。
価値の揺れ どちらも分かると感じる部分はどこか。

動画では、3年生道徳の教材を例に、主人公と友達の考え方の違いが紹介されていました。

一方は「下手だから入れたくない」と考える。もう一方は「下手だから入れないのは違う」と考える。

この違いを子どもに問うことで、子どもたちは自然に話し始めます。

比較があると、子どもは語り出す

「Aはこう考えた」+「Bはこう考えた」= 自分ならどうする?

3 問い返しを準備する

比較だけで終わると、授業は浅くなることがあります。

そこで大切になるのが、教師の問い返しです。

問い返しの例

「本当にその行動はだめなのかな?」

「自分にも似た気持ちはなかった?」

「どちらの考えも分かるとしたら、どこが分かる?」

「それでも大切にしたいことは何だろう?」

子どもが一度出した考えを、少し揺さぶる。

すると、子どもは「たしかに」「でも」「自分もそう思ったことがある」と考えを深めていきます。

子どもの変化

なお先生の学級では、教材研究を重ねることで、道徳の時間に子どもが話す場面が増えたそうです。

授業後にも、子どもが授業の話をしに来るようになりました。友達同士で、授業の話をする姿も増えました。

変化の理由

発問が変わったからです。

比較する発問が入り、問い返しの幅が広がったことで、子どもが悩みながら話せるようになりました。

道徳授業の教材研究チェックリスト

項目 チェックすること
内容項目 子どもにとって難しい言葉を見つけたか。
生活経験 子どもの日常とつながる場面を考えたか。
教材 登場人物の考えの違いを見つけたか。
発問 比較できる問いを用意したか。
問い返し 子どもの考えを揺さぶる言葉を準備したか。

まとめ|道徳授業は教材研究で変わる

道徳授業で子どもの声が響くためには、安心して話せる空気が必要です。

しかし、それだけでは十分ではありません。

内容項目を読み、教材を比較でとらえ、子どもの考えを深める問い返しを準備する。

その積み重ねが、子どもが本気で考える道徳授業につながります。

授業てらすでは、授業実践をもとに先生同士で学び合っています。

子どもの姿から授業を見直したい先生は、ぜひ授業てらすの学びにふれてみてください。

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