算数|6年|振り返りで子どもが変わる

授業てらす 実践レポート

授業の振り返りで子どもが変わる。感想で終わらせない実践の工夫

授業の振り返りは、子どもが自分の学びを見つめ直す大切な時間です。 しかし、ただ書かせるだけでは「楽しかった」「おもしろかった」で終わってしまうことがあります。 この記事では、振り返りを子どもの成長につなげるための実践を紹介します。

今回の動画では、教師が振り返りの意味を問い直し、子どもと一緒によりよい学び方をつくっていく姿が語られています。 授業後の数分を、単なる記録ではなく、次の学びにつながる時間に変える実践です。

授業てらすでは、実践を通して先生同士が学び合っています。 ほかの実践記事は授業てらす公式サイトでも紹介しています。 また、振り返りを考える際には、文部科学省の学習指導要領に示される「主体的に学習に取り組む態度」の視点も参考になります。

目次

授業の振り返りが感想で終わる理由

授業の終わりに時間を取っていても、子どもの記述が深まらないことがあります。 その原因の一つは、子どもが「何のために書くのか」を十分に理解していないことです。

よくある振り返り

  • 今日は楽しかったです。
  • 友達と考えられてよかったです。
  • 次もがんばりたいです。

もちろん、このような言葉にも子どもの思いは表れています。 ただし、毎時間この形で終わると、学びの変化や考え方の成長が見えにくくなります。

子どもの学びに変える3つの工夫

発表者は、振り返りを子どものための時間にするために、次の3つを大切にしました。

1意味を共有する
2視点をつくる
3価値付ける

工夫1:振り返る意味を子どもと共有する

まず大切なのは、教師が振り返りの目的を語ることです。 「先生に提出するため」ではなく、「自分の学びを次につなげるため」に行うことを伝えます。

子どもに問いかけたい言葉

  • 今日、自分の考えはどこで変わったかな。
  • 友達の考えから学んだことは何かな。
  • 次の時間に試したいことは何かな。

このような問いを重ねることで、子どもは「何を書けばよいか」を少しずつ理解していきます。

工夫2:振り返りの視点を子どもとつくる

教師が型を一方的に示すだけでは、子どもにとって受け身の活動になりやすいです。 そこで、どんな視点があると学びを見つめやすいのかを、子どもと一緒に考えます。

掲示しておきたい視点

  • 分かったこと
  • できるようになったこと
  • 友達から学んだこと
  • まだ分からないこと
  • 次に生かしたいこと

視点を共有しておくと、子どもは毎回ゼロから考えなくて済みます。 書くことに迷う子にも、安心して取り組める手がかりになります。

工夫3:よい記述を価値付けて共有する

振り返りは、書かせて終わりではありません。 教師が子どもの記述を読み、よさを価値付けることで、次の学びにつながります。

価値付けの例

  • 「考えが変わった場面を書けているね」
  • 「友達の考えから学んだことが分かるね」
  • 「次に試したいことまで書けているね」

また、学習班で読み合う時間をつくると、子ども同士の学びも広がります。 友達の記述を読むことで、自分では気づかなかった学び方に出会えるからです。

Aさんの姿に見えた変化

実践の中では、一人の子どもの変化が紹介されていました。 Aさんは、何事にも一生懸命に取り組む子です。 一方で、算数では自分だけで解決しようとする姿もありました。

ある日の学習後、Aさんは友達の記述を読みました。 そこには「友達のおかげでできるようになった」という内容が書かれていました。 その言葉をきっかけに、Aさんは友達に聞くことのよさに気づきます。

Aさんは、自分一人で頑張るだけでなく、友達と関わりながら学ぶよさに気づきました。 その後、分からない場面で友達に尋ねる姿が見られるようになりました。

これは、振り返りが子どもの学び方を変えた場面です。 内容を理解するだけでなく、どのように学ぶかを考えるきっかけになっています。

教師の見取りにもつながる

子どもの記述を読むと、授業中には見えにくかった思いや変化に気づくことができます。 たとえば、友達の考えに助けられたこと、途中で分からなくなったこと、自分なりに工夫したことなどです。

こうした記述は、次の授業づくりのヒントになります。 教師が子どもの小さな成長を見取り、言葉にして返すことで、子どもは自信を持ちやすくなります。

振り返りから見取れること

  • 子どもがどこでつまずいたか。
  • どの友達の考えが学びにつながったか。
  • 次にどんな支援が必要か。
  • 学級全体で共有したい学び方は何か。

明日からできる実践ポイント

すぐにすべてを変える必要はありません。 まずは、授業の最後に一つだけ視点を示すところから始めると取り組みやすいです。

おすすめの進め方

  • 今日は「友達から学んだこと」を書く。
  • 次の日は「自分の考えが変わった場面」を書く。
  • 週末に「今週できるようになったこと」を書く。

視点をしぼることで、子どもの記述は具体的になります。 教師も読み取りやすくなり、価値付けしやすくなります。

まとめ

授業の振り返りは、子どもの学びを深める大切な時間です。 感想を書くだけで終わらせず、学びの変化や友達との関わりに目を向けることで、子どもの姿は少しずつ変わっていきます。

大切なのは、教師が目的を語り、子どもと視点をつくり、よい記述を価値付けることです。 その積み重ねが、子ども自身の学び方を育てていきます。

授業てらすで、授業づくりを一緒に学びませんか

授業てらすでは、子どもの姿をもとにした実践共有を大切にしています。 明日の授業を少しでもよくしたい先生は、ぜひ他の記事や動画もご覧ください。

授業てらす公式サイトを見る

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次